受難週  藤井貴

今週は受難週です。金曜日にイエスが十字架につけられ、死んで葬られ、そして3日後の日曜日に復活されました。この復活を覚えるのが、イースター(復活祭)です。
イースターには、「イースターリリー」と呼ばれる花を飾る習慣があります。イースターリリーは、和名を「テッポウユリ(鉄砲百合)」といいます。ラッパのようなフォルムで、横向きに白い花が咲くのが特徴です。テッポウユリは日本原産のユリ科の花で、沖縄県などでは自生種が見られます。そのテッポウユリの球根は、19世紀にイギリスに持ち込まれた後、アメリカに伝わり、盛んに花が生産されるようになったといわれています。キリスト教において、白いユリは「純潔」や「復活」の象徴であり、テッポウユリが欧米に伝来してからは、それまでのマドンナリリーに代わって、イースターの飾りつけに用いられるようになった歴史があります。

 さて、前回のチャペルの窓では復活のちょうど1週前の日曜日の出来事、即ち、以下のイエスキリストが子ロバに乗ってエルサレムに入城される場面を取り上げてました。

ロバは荷物を運ぶための家畜であり、キリストが「馬」や「軍馬」ではなく、「子ロバ」に乗られたことは、「平和の主」であることを示しています。「平和の主」は人間の権力や武力によらず、神の権威と霊によって闇の世を光の支配に置かれるのです。そのことは、この後の十字架と復活により、実現していきます。十字架の死は敗北のようですが、それが罪と死に対する唯一の勝利の道なのです。

イエスキリストは私たちの罪を負って十字架にかかられました。それは私が十字架にかけたということです。2000年の時を超えてイエスは私に語りかけます。「わたしはあなたを愛するがゆえに、あたたが神から呪われ、罪のさばきを受けて滅びることに耐えられない。だから、あなたの罪のさばきを、呪いの死を、受けているのだ。」と。罪を犯さなかったイエスが、私の身代わりとなって死んでくださった。

そして、イエスは3日目に復活されます。復活がなかったら、本当に私の罪のために死なれたのかどうかわかりません。父なる神が、このイエスの死は十分であり、それを明らかにするため、よみがえされたのです。だから、私たちは確信を持って、イエスの赦しを信じることができるのです。

次週の日曜日、4月17日のイースターは阪南バイブルチャペルで!

2022年04月11日