歳をとるのも悪くはない 黒田 朔

チャペルの窓 「歳をとるのも悪くはない」    黒田 朔


私は音楽に通じているわけではありません。でも、昨晩、TVのチャンネルを回していて行き当たったオーケストラの演奏に引き込まれ、遂に終わりまで聞くことになりました。音楽の美しさに心惹かれてチャンネルをとめ、聞いているうちに椅子に座り指揮する指揮者と演奏する団員一人一人の間に通う信頼と尊敬の絆を感じ、それが音楽の美しさの源だと思いました。演奏が終わり、新聞の番組表で確かめ、納得しました。「クラシック音楽館N響1965回定期講演会・指揮は95歳の巨匠ブロムシュテット・曲は交響曲9番~マーラー。」演奏後のブロムシュテットと団員が交わす感謝、喜び、ねぎらい、それを称える聴衆の喝采を聞きながら思いました。若さを保つことは悪くはない、しかし、95歳、歳をとって初めて生まれてくる良いものがある。どんなに頑張っても、歳とることは避けられないのであれば、歳を言い訳の材料とせず、注意深く歳を重ね、歳だからこそ自分にもできることに責任を持ちたい、歳をとることも悪くはないと励まされました。(NHK+で聴けます。)

 

 

 

2022年11月11日